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志乃の不定期更新日記
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今日もお天気シリーズ更新です

因みに、本日のお天気は快晴です。
気持ち良さそうー
でも朝夕はとても冷えますね。。
最近耐えられなくて毛布を出しました。
あ、でも。まだ冬布団は出してません(普通は逆…)

気づけばもう10月なんですね
早く衣替えしなきゃ…


さて、それでは後2話くらいで終わらせたいなーと思う今回のお話。
今回でもう8話目ですよ↓↓ 長い!!


----------------------


駆の親戚が帰った後、コーヒーを淹れなおし、再びソファーに座る
これから、駆の今後について話し合うのだ
「しっかし、あの親戚の奴らも薄情だよな。自分の息子が借金をしたと知っても駆を預かると言うでもなく、借金を肩代わりすると言うでもなく、ただ帰っていっちまったんだからさ」
コーヒーを片手に、足をテーブルに乗せてそういう東雲に
「自分たちには関係ないことだと思っていたことが、突然自分の子供によって引き起こされたことだと分かったんです。しかも2千万という多額の負債ですしね。頭が回らなかったんでしょう」
と、東雲の足をテーブルから払いながらそう返した
「チッ、それもそうか。おい、駆。お前はこれからどうしたい?あの親戚はアテにできそうにねぇぞ?施設に行くか?」
足をテーブルから払われたことに舌打ちをして、東雲は話を駆に振る
東雲の言葉に駆はどうするのだろうかと気になり、駆を見ると
駆は顔を歪ませて
「…貴方達は、俺を施設に入れるつもりなんてないんでしょう」
と不機嫌そうに言った
確かに、自分たちは駆が施設に行くことは望んでいない。けれど、駆の人生なのだから、全てを私達が決めるのもおかしい話だと思うのだ
「そうですね。できれば、手元に置いておきたいですが、駆が施設を望むのであれば、引き留めません。ただし、先程も言いましたが、学校には行ってもらいます」
「…どうして?」
「ちゃんと説明しましょう。そのうえで、これからどうするかを駆自身が選んで下さい。東雲さん、それでいいですよね?」
一応確認のために東雲を見ると、頷き返される。
「私達は駆に話していないことが沢山あります。まず、今回のご両親の借金については、先程話しましたが、元を辿れば、駆のご両親がした借金ではなく、貴方の従兄である矢崎紡がしたものでした。それが、何故駆のご両親が支払わなければならなくなったのかと言いますと借用者である本人が姿を消したからです。先程「連帯保証人」と言いましたが、簡単に説明しますと、本人が何らかの理由で返済できなくなった場合に代理で返済する人のことです。この連帯保証人に貴方のお父様がなっていたため、私達は貴方のお父様に返済して頂けるよう交渉してきました。」
「紡兄さんが居なくなっちゃったから…父さんの所に来たんだよね?どこ探しても、紡兄さんは父さん達みたいに逃げちゃったの?」
「そうですね…逃げたというわけではありません。彼が返済できる状態ではなくなってしまった。と言った方が正しいですね」
「どういうこと?」
「彼は別の金融業者に身柄を拘束されているんです。居場所ははっきりとしているんですけどね、私達ではそこに手を出すことができないんですよ」
そう言うと駆はわけがわからないというように首を傾げた
「矢崎紡は私達のところだけではなく、他の金貸し業者からもお金を借りていたんです。そこの業者の利息はとても高くてあっという間に普通に働いて返せる金額ではなくなってしまいました。そこで、なんとか借金を減らそうと彼は私達から1千万ずつ借りたんです。けど、2千万を返済に充ててもまだ借金は終わらなかった。そして、今は返済のアテもない矢崎紡にその会社は、私達が駆にしたように、矢崎紡をその会社の監視下に置いて返済させるべく働かせているわけです」
「…そうなんだ…紡兄さんは返済しようと頑張って働いてるんだね」
「その会社から頂いている情報を聞く限りでは、ですけどね」
矢崎紡の現状を知ってか、また駆は顔を俯かせた
「私達は、矢崎紡の現状を知り、彼に返済できる能力はないと判断しました。そこで、連帯保証人である、駆のお父様のところに話が回ってきたんです。ここまではいいですよね?駆」
そう問いかけると駆は軽く頷いた
「それでは、これから駆についての話をしますね」
そう前置くと、自分のことになったからか顔をこちらに向けた
とても疲れた表情を浮かべている。しかし、ココで話を止めるわけにはいかないので話を進める
「私達は駆に借金の肩代わりを求めましたが、法律上では駆はこの借金を肩代わりする義務はありません」
「えっ?」
「勿論、家族間のことですから、駆が父の借金に協力することは自由です。ですが、私達は貴方にその返済を強制させました。このことは違法なことなんです」
「それじゃ…」
「駆は私達を訴える権利があります。警察に突き出すなり、好きにしてくださって構いません」
そう言いきると、駆は驚いた表情のまま固まってしまった
きっと、頭の中の処理が追い付いていないのだろう
「まぁ、お前が俺らを訴えてもお前の父親の借金がなくなるわけじゃねぇけどな」
東雲がにやにやと笑いながらそう口をはさむ
「…そうなの?」
「えぇ、これは私達個人と駆の問題ですからね。会社が間に入ることはありませんし、連帯保証人のなっている以上は駆のお父様に返済の義務がありますからね」
「そうなんだ…」
「まぁ、そういうわけですし、もう私達は駆に無理に返済を強制するつもりはありません。なので、駆が望むのならば施設に入るのもいいでしょう」
そう言うと、駆は少し視線を彷徨わせてから
「じゃあ、学校の話は…?学校のことも貴方達は俺に強制することもできないってことだよね?」
「確かにそうですが、これは駆にとっても悪い話ではないはずですよ?私達が駆の学校を指定すると言っているのは今の時代、高卒でも職に就きにくい時代です。それなのに中卒で社会に出たとしてもまともな職に就けないのは分かりきっています。今回のことで駆は警察からもマークされていますからね、私達も長期的な計画に変更しました。」
「…長期的な計画って…俺に返済を求めないんじゃなかったの?」
「駆に直接返済は求めねぇよ。俺らの狙いはそうじゃねぇ。まぁ、お前が家族なんてどうでもいいという薄情な奴なら知らねぇけどな。そうじゃなかったら家族の家計を助けようと思うだろ?その時に、お前が中卒なのと高卒なのとでは、就ける職も給与の額も全く違うんだよ。あと、お前が少しでも家計を助けてやれたら、お前の父親は借金返済に集中できるだろ?」
「そっか…まぁ、うちの借金だもんね…どうにかしないと」
「その辺りをどうするのかは駆次第ですからね。私達は知りません。けれど、駆の学校をこちらで決めると言っているのはそういう理由からです。分かっていただけましたか?」
「…うん、でも…その学校の資金なんて俺払えねぇよ?」
「そこは私達が援助しますよ。ねぇ、東雲さん?」
「あぁ、学校の資金は気にするな。今回無理に労働させた詫びだと思え」
「い、いいんですか?!」
驚く駆に柔らかく微笑んで
「構いませんよ」
と言うと、事態をまだ理解できていないのかまた固まってしまった
「駆は考えごとを始めると固まってしまうのですね。ちょっと難しいことが多すぎましたね。駆も色々考えたいでしょうし、今日はとりあえずここまでにしましょうか?」
そう声をかけると、ゆっくりと駆は頷いた
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